Invisible sketch

2013/06/20

at:Butterfly Hug
site:ART LAB AICHI

date:20 June – 7 July 2013

 

イーゼルに置かれたモニターを覗き込み、静止していると2種類の文章を書く映像に切り替わります。少しでも動くと白紙の画面になってしまいますが、モニターから離れると、また何かを描く音が聞こえてきます。デッサンをしている様な音と壁に微かに反射する映像を覗き込むと、またすぐに文章に切り替ってしまいます。

 

 

 

2013_06_Invisible_sketch_02

 

 

2013_06_Invisible_sketch_03

近くに人が居ないときは、木炭でぼんやりとした顔らしきものを描く映像が流れていますが、近寄るとすぐに文章を書く映像に切り替ります。

 

書かれる文パターン1

私は眼を閉じ、あの人の姿を紙に描くことにした。
目の前のものをどう描いても再現できないのは
線を入れる度に印象が変わるからだ。
本当に美しいのに。
とりあえずは、こうして文字として思いを書くことはできる。
他者からはどう見えているのか解らないが、
紙と線の感触を確かめながら、思い出し、思い描く。

 

書かれる文パターン2

私は自分の姿を紙に描くことにした。
生まれつき眼が見えず、印象を描くということはよく解らない。
触れた感触や匂いは書き記せないけれど、
とりあえずは、こうして文字として思いを書くことはできる。
自分がどう見られているのかは理解しているつもりだ。
視線というものがどんな手触りなのか知らないが、
私はそれによって描き出されているのだろう。